東京都スキー連盟指導員理論研修会・クリニック



パープルスキークラブは、SAJ(全日本スキー連盟)の都道府県連の1つである東京都スキー連盟に所属しています。
そして、クラブにはスキー指導員が多く在籍していますので、その資格の維持と最新スキー技術の情報取得のために、最低2年に1度の研修会への参加が義務付けられています。
東京都は雪なし地区ですが、スキー人口はとても多く、この研修会もシーズン通して各地で複数開催されています。
この研修会は、理論と実技の2つがあり、12月の実技研修前に、今回は理論研修のために、10月16日(土)小平市にある「ルネ小平(市民会館)」の会場にクラブから9人が参加しました。
ま た、同時開催として”スキー検定員クリニック”も受けてきました。一般のスキーヤーには、”バッジテスト”や”級別テスト”などの呼び名で知っている方も いるかと思いますが、そのスキー検定の合否採点するのにスキー検定員の資格があります。この資格も合否採点するための判断基準を目合わせするために、少な くとも2年に1度の参加を義務付けられています。当然、スキー検定の種目も変更されることがあったり、滑りの着眼点も道具の進化によっても変わっていきま すので、バッジテストの受験者にとって公平な合否採点を行うためにも、この研修が必要になってきます。

ということで、朝9時半の集合から夕方4時まで、ほぼ1日を頑張って行ってきました。

この日は秋晴れの良い天気、半袖でも気持ちの良い天候です。
自宅から自転車で会場まで来たクラブ員もいました。

kenshu   kenshu

研修会は、先ず最初に”スキー検定員クリニック”がありました。
前述の通り、スキー技能検定(バッジテスト・級別テスト)の合否採点の目合わせが主な目的です。
目合わせですから、実際の検定の滑りを見て点数をつけて、そして合否に対する解説が必要になります。
ですから、以前のクリニックでは、スキー場の実際のスキー検定会場で行いました(ゴール付近に大勢の資格者が一斉に受験者の滑りを対して点数を付ける訳ですから、受験者も緊張しますよね)。
し かし、最近は映像も簡単に撮影・編集が行えるので、大きなスクリーンにスキー滑走の映像(実際の検定シーン)を流して、その滑りへの点数を付けて、また技 術解説するようになってきました。平面の映像を見ているのでリアルな滑りとの差や滑走環境を感じることが出来ないデメリットもありますが、技術解説の再確 認が出来ること、時間的ロスがなく効率よく目合わせ出来ることがメリットだと思います。

kenshu   kenshu

1級の5種目と2級の3種目について、10人くらいの受験者の滑りを採点しました。
全体的に、着眼点としてはカービングスキーによる両足の同時操作、スムーズな谷回りによるターンの切り替えが、合格への重要なポイントとなりそうです。これらの習得は、パープルスキークラブのスキー教室、合宿に参加すれば、OKですね。

お昼をはさんで午後は、理論研修会です。
因みに、我々クラブ員は小平駅近くの商店街にある韓国料理のお店でランチメニュー(カルビ丼セット、石焼きビビンバセット)でした。

理論研修会は、かつてNHKのスキー講座(ベストスキー)などの講師をつとめ、また最近は中高年向けのスキー指導に注力している”平澤文雄”氏が自身の研究テーマの理論を講義しました。
平澤氏はSAJの第一期のデモンストレイター(スキー指導者のお手本)に選ばれてから、現在76歳においても現役のスキー指導者であり、「スキーは年齢に関係なく上達できる!」をモットーとしています。
彼 の最新の理論は、「新世代のスキー滑走」・・・・、これは今までのスキー操作が”上下”と”左右”の意識的な動きがメインであり、非日常なバランスを取る 必要があったのに対して、新しい考えは、無意識に行う歩行と同じ要領でスキーをすれば、疲労なしに、またスキーの両足が効率よく操作できる、更にどんな斜 面も安全に滑走できるメリットがある。ということでした。
確かに講義の後に見たDVDの平澤さん、とっても安定していてスキーが上手いです。シニア向けのレッスンには意外と受け入れやすいのでは、と思いました。なるほど、平澤さんは”平沢スキー研究所”を作ってその理論を提唱しているのですね。

そして、理論研修の2人目の講師は、皆川賢太郎選手で した。スキーアルペンSLの日本代表でもあり、また先日女子モーグルの日本代表の上村愛子選手と結婚した時の人です。ワールドカップ転戦とオリンピックに 向けたリハビリとトレーニングのビデオを挟みながらのトークショー的な講義でしたが、小学生の頃から「スキーでオリンピックに出たい。」とずっと願いなが らスキーの練習をしてきたそうです。また、スキーをするにあたって、多くの人との出会いが実力を伸ばす力になったそうです。来シーズンは国内でのトレーニ ングとジュニアスキーヤーとの交流をメインに、そして再来年から本格的に海外でのトレーニング、4年後のソチ・オリンピックに向けて頑張るそうです。
スキー理論的な話は少なかったですが、来シーズンのスキー場でのネタとしては良い内容だったと思います。

研修会は16:00に終了し、我々クラブ員の多くは”軽く一杯!”と居酒屋に流れて行きました~~~~。
間もなく、スキーシーズンが始まりますね。



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